2007/10/21 日曜日

ポジティブ思考のアメリカ人、 ネガティブ思考の日本人

Filed under: アメリカ留学事情ブログ — 金 幸一 @ 10:39:32

先日、ドイツの友人からメールが来ました。 その書き方が(英語ですが)とても日本人と共通したようなスタイルだったので、妻と二人で読みながら思わず笑ってしまいました。

私は仕事柄多くのドイツ人留学生とも接することが多く、 つい日本人学生と比較してしまうことが多いのですが、 面白いことに日本人はドイツ人と人生に対するネガティブ的な展望が多い点ですごく共通する面があります。 常にポジティブを好むアメリカ人とは、シニカルでネガティブなコメントが多いドイツ人はとても対照的なので違いがよく目に付きます。

ドイツからの友人のメールは原文は英語ですが拙訳すると:

昨年の10月の訪問からあいかわらずこの街にはまったくもって変化がありません。。。。。。

私の家内(アメリカ人)の両親もアイダホの田舎町にすんでおり、よく便りがありますが、このようにう自分が住む小さな街について皮肉った書き方をしません。 実はこれは日本人もよくする「卑下自慢」の一種だと思います。アメリカ人には自分を皮肉ったり、卑下しながらも、実はその良い点を暗にアピールして自慢するという高度な会話テクニックを使う人はとても少ないです。 またこういった自分や周りのことについて一般的なアメリカ人に「卑下」したニュアンスで会話すると、まさにその「卑下」が変に誤解されることが多いでしょう。

常に自慢、自賛が重要視されるアメリカでは自分を卑下しながらも「実は良いところを相手に察してもらう」なんて「謙虚」な心理会話テクニック(無意識でやってしまうのでしょうけれど)は誤解の元です。

また先日に日本の友人から来たメールを例にとると;

日本(群馬)は、まだ暑くはありませんが、良い天気が続いています。
あと半月もしないうちに梅雨に入るとは思いますが…。

何か、すごく似通っていませんでしょうか? ドイツと日本から似通ったあいさつ文で、このようにちょっと「ネガティブ」なメールをもらった事を笑ってしまったので、返事には意識してこのドイツ人と日本人がついつい「卑下」する事を、楽しく説明しながら、アメリカ風の「ポジティブ」で明るい返事を書き始めたのですが。。。

云々云々*****云々****。 しかしながら、こういう私も日本人的な感覚から抜け切れず、よく否定的なことを書いてます。

「こういう私も」云々というのは、やはり「卑下」でしょう。 相手の偉そうにしないように気を使うのはこれはやはり「卑下」で、自己反省風の「卑下」返事を書いている自分に気がつき、。。。苦笑

明るく書こうなんて思いながら、文化、習慣上の違いで微妙に「卑下」を「美徳」として捉える価値観の微妙な違いにはアメリカに20年以上住んでいる私でもなかなか変えらなようです。

道理で、アメリカで暮らすドイツ人の留学生たちも同じような文化圏にやって来たと思い込み苦労するわけです。

今度、ドイツ人の友人たちにドイツ語にも「へらへら、軽口」等々の「明るい」人に対する語彙にネガティブな意味合いの言葉が多いのか確かめてみると面白いかも知れません。

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