アメリカ留学では日本人と付き合わない、日本語を話さない?
一昔前の留学体験談に「アメリカ留学中は絶対に日本人と付き合わなかったから英語が話せるようになりました。。。」、「日本人が少ない場所で留学」という留学体験談が多くありました。
しかし、実はこのような意見が、これから留学に挑む学生の心構えに大きな誤解を生んでいる様な気がします。
誤解とは:
日本人を避けると英語が上達する?
- 留学するとアメリカ人と英語を話すから英語が喋れるようになるのです。
- 日本人を「避ける」から英語が自然と話せるようになるなんて事は勿論ありません。
- 日本人を避けるような奇妙な行動が取れるエネルギーがあるなら、アメリカ人にアプローチする積極的で前向きなエネルギーに転化すべきでしょう!
日本語を話さないから英語が上達する?
- 英語を話す量を増やすから英語が上達するのであって、
- 日本語を話す量を少なくするから英語が魔法のように自然と上達するのではありません。
- とにかく受け身な態度ではなく積極的に英語を話す、聞く、使う事を増やす努力をするべきです。
なにか言葉のゲームのように感じるかもしれませんが、 この基本的な観念の違いは普段の行動に大きく表れます。
過去20年間、数多くの日本人留学生を見守ってきた中で、「こそこそ」と自分の国の人間(日本人)を避けることを常に意識していると、その態度は日本人はもちろんの事、他のアメリカ人や他国の留学生にも基本的な「人間性」が問われる性格的な欠損になります。もちろん自分の精神衛生上にも良くありません。
留学の大きな目的の一つは、その体験を通じて、見識、視野の広い国際人になる事ではないでしょうか。 そこでは、自分=自国の事を理解してこそ初めて他国の人との対等な付き合いが出来るようになります。
受身になって、他の日本人留学を避ける事にエネルギーを費やすのではなく、アクティブになって、熱心にアメリカ人と話す、知る、交流する努力にエネルギーを使ってください。
アメリカ人と話すから彼らのように英語が喋れるようになるのであって、日本人を避けるから英語が話せるようになるのではありません。
確かに熱心な人は、短期の留学(1学期、 1年でも短期と考えます。)が増大している中では、周りに多くいる日本人が気になり、アメリカ人との交流にあせる気持ちはよくわかりますが、「日本人を避ける=日本人が気になる」ということで、結局は典型的な日本人風から抜け切れてないということです。
自分に言い訳をしながら、短絡的な手段で留学体験を送ると、結果的には感性や人格を疑われるような中身の薄い国際派日本人になってしまいます。 勿論、日本人や留学生の友人しか出来ない人は根本的なやり直しが必要ですが、日本人を避ける日本人、これも実は日本人留学生の抱える大きな問題のひとつです。
TrackBack URL :
Comments (0)